前回、清の官窯の粉彩を見て、もうひとつ感動することがあると書きました。
それは、今作られている本景徳鎮の作品たちに清代の技術が受け継がれていることです。
上の画像は、Honghai blue&goldの新作カップ&ソーサーの絵付け部分。
この花のぼかし部分の描き方は、台湾國立故宮博物院展で展示されている孔雀文碗の花の描き方にも酷似しています。
初めて中国茶器を扱い始めた頃、磁器の茶器はキッチュなものが多くて、それはそれで可愛いんだけれど、故宮博物院で見る磁器の宝物とはあまりに違っていて、もう少しあのお宝たちに近いものはないものかしらと思っていました。
それが縁あって小雅の作品を扱わせていただくことになって、こんなすごいものを作っている職人さんたちがいるんだと驚きながら作品が届くたびにワクワクしていました。
小雅が中国で有名になってしまってあまりに高価になってから、青花はHonghai blue&goldが引き続き素晴らしい全手工の作品を届けてくれています。
以前は小雅の青花作品だけをご紹介していたのですが、粉彩の倣古作品もご紹介するようになって手元で本景徳鎮の倣古の粉彩を見ることができるようになりました。
その頃、台北の故宮博物院で清代の粉彩と現在作られている本景徳鎮の粉彩に同じ技法が使われていることに気がついて、すごく興奮したことを覚えています。
そして、今、Honghai blue&goldで色絵付けの宮廷絵画シリーズが出来上がりました。
倣古の作品以上に古典に忠実な、絵付けというよりは中国古典絵画が描かれた芸術作品です。
小雅を扱わせて頂いてから十年余り、色絵でこんな作品を扱わせていただけるとは、台湾國立故宮博物院展の宝物を見ながら、改めて感動しています。
こうした古典的な技法で描かれた作品は、作っているところがとても少なく、中国本土で探してもまず見つけることは出来ませんが、幸運にも迎茶では現在製作されている本物の景徳鎮作品をご紹介しています。
皇帝が愛した景徳鎮の美しい粉彩の器たち、その古典的な技術を受け継ぐ直系の職人たちの作品です。
台湾國立故宮博物院展で改めて粉彩の磁器に魅力を感じた方にはぜひHonghai blue&goldの粉彩の実物をご覧いただきたいなぁと思います。
Honghai blue&goldの粉彩を始めとした古典的な絵付けの作品を実際に手にとってお使いいただくことができるワークショップも9月に開催します。
また、自宅のサロンでもご覧いただくことが出来ますので、お気軽にお問い合わせください。